

一般被保険者が失業した場合に支給される基本手当(失業手当)ですが、受給手続きをしなければ支給されませんし、その後もハローワークで失業の認定及び求職の申込みをしなければ支給されません。知らないと不利益を被ることもあるのです。そこで、基本手当の基本的な仕組みを下記に示しました。参考にしてください。
基本手当を受給するには、原則として、雇用保険の被保険者が失業して、離職日以前1年間(算定対象期間)に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上必要です。つまり、雇用保険料を6ヶ月納めていれば基本手当が受給できるのです。なお、算定対象期間中に以下の理由がある場合は、離職日以前1年間(算定対象期間)にその期間が加算されます。
・短時間労働被保険者(限度:1年)
・業務上外を問わない疾病・負傷(限度:3年)
・事業主の責めに帰すべき理由以外の理由による休業(限度:3年)
・出産(限度:3年)
・事業主の命による外国における勤務(限度:3年)
・その他、公共職業安定所長がやむを得ないと認めるもの
受給資格の決定
受給資格の決定を受ける場合は、離職後、住所又は居所を管轄する公共職業安定所に出頭して、求職の申込みをした上で、離職票を提出します。
失業の認定日の決定
離職票を提出した者に基本手当の受給資格があると認められると、失業の認定日の決定・通知がなされるとともに、受給資格者証に必要な事項が記載され交付されます。
失業の認定手続き
受給資格者が、失業の認定を受けようとするときは、失業の認定日(4週間に1回ずつ直前の28日の各日)に、管轄公共職業安定所に出頭して、失業認定申告書に受給資格者証を添えて提出した上で、職業の紹介を求めなければなりません。ただし、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練を受ける場合は、失業の認定日が1月に1回となります。更に、下記の特例があります。
<失業の認定日の変更>
・就職する場合(公共職業安定所の紹介によると否とを問わない)
・公共職業安定所の紹介によらない面接
・国家試験・検定などの受検
・選挙権その他公民としての権利を行使する場合
・婚姻(社会通念上妥当と認められる日数の新婚旅行を含む)
<証明書による失業の認定日の認定>
・疾病又は負傷で継続して15日以上ハローワークに出頭できなかった
・公共職業安定所の紹介による面接
・公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等の受講
・天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭できなかった
基本手当は、4週間に1回(特例の場合は1月に1回)、失業の認定を受けた日分が支給されます。ただし、最初に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のために職業に就くことができない日を含む)が通算して7日に満たないと支給されません。また、自己都合退職などの場合は、待期期間満了後1ヶ月以上3ヶ月以内の間で、公共職業安定所長の定める期間不支給となります。
基本手当の額は、退職前6ヶ月間に支払われた賃金(ボーナスを除く)を元に計算されます。そして、
・特定受給資格者であるか否か
・被保険者の区分
・年齢
・算定基礎期間(被保険者であった期間)
・就職困難者であるか否か
によって受給できる日数が決まります。
つまり、『基本手当日額 X 給付日数』分が最大限受給できる基本手当の額となります。
ただし、基本手当には受給期間が定められており、原則として、『離職日の翌日から起算して1年以内』しか基本手当を受給できません。ですから、退職後できるだけ早くハローワークで手続きする必要があるのです。なお、60歳以上の定年に達したことによる離職者や、妊娠・出産・育児・疾病・負傷により引き続き30日以上職業に就くことができない場合は、受給期間延長申請書を提出することができます。
所定給付日数を超えて十分な保護を必要とする就職困難者については、基本手当及び受給期間が延長されます。なお、同一受給資格者について二以上の延長給付が行われるときは、1.広域延長給付、2.全国延長給付、3.訓練延長給付の順に行われる。
訓練延長給付
公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等(その期間が2年以内)を受講する受給資格者に対して延長される。
待期期間中(90日を限度)
受講中(2年を限度)
受講終了後(30日を限度)
広域延長給付
その地域内で職業紹介活動が困難であると、厚生労働大臣が判定した地域において、政令で定める基準により必要と認めるときに、その指定する期間内に、公共職業安定所長が広域職業紹介活動により職業の斡旋を受けることが適当であると認定した受給資格者に対して90日を限度に延長される。
全国延長給付
失業の状況が全国的に著しく悪化し、政令で定める基準に該当した場合において、受給資格者の就職状況からみて厚生労働大臣が必要であると認めるときは、その指定する期間内に限り、すべての受給資格者を対象として90日を限度に延長される。